N-BRIDGE流 AIクリエイティブ実践ワークフロー|N-BRIDGE LAB EP2 【N-BRIDGE RADIO #4】
前回のブログでは、
AIとクリエイティブの“民主化”によって、
事業づくりの初速そのものが変わり始めている、という話をしました。
今回はその続きとして、
その初速を、現場でどうやって生み出しているのか。
N-BRIDGEが実際に行っている
AIを使ったクリエイティブ制作のワークフローを、
できるだけ具体的にまとめています。
正直に言うと、
今回は少し長めの記事です。
すべてを一気に読まなくても大丈夫ですし、
「ここ、気になるな」というところだけ拾ってもらっても構いません。
また、この記事のエッセンスは
Podcast「N-BRIDGE LAB(Episode4)」でも
実際の感覚や温度感を交えて話しています。
文章で読むより、
声で聞いた方が伝わる部分も多い内容なので、
よければそちらも合わせて聴いてみてください。
音声はこちらから。 [Apple Podcast / Spotify]
まず押さえてほしいポイントはひとつだけです

AIは、丸投げするための道具ではありません。
こちらのイメージや方向性を起点に、
作業と試作を一緒に進める制作パートナーです。
構成案も、文章も、デザイン案も、
AIにはしっかり作業をしてもらいます。
ただし、
- 何を作りたいのか
- どこをゴールにしたいのか
- 何が「違う」と感じるのか
この上流の意思決定は、必ず人が持ちます。
この前提があるからこそ、
AIを“便利なツール”ではなく、
事業づくりを加速させる相棒として使うことができます。、
AIを“便利なツール”ではなく、
事業づくりを加速させる相棒として使えます。
AIクリエイティブの前提|まず「目的」を決める

いきなりロゴを作る。
いきなりチラシを作る。
これは、AI時代でも
一番うまくいかないやり方です。
N-BRIDGEでは、必ず最初に
次の3点を言語化します。
- 誰に向けたものか
- 何を伝えたいのか
- どんな印象を残したいのか
この「目的」をAIに渡してから作業を始めることで、
アウトプットのブレは一気に減ります。
AIは優秀ですが、
目的が曖昧だと、返ってくるものも曖昧です。
では、具体的な方法について見ていきましょう。
① 資料作成|アウトラインから一緒につくり、最後はAIで仕上げる

N-BRIDGEの資料づくりでは、
AIにいきなり構成を考えさせることはしません。
まず最初に行うのは、
必要な情報を、できるだけすべてAIに渡すこと です。
たとえば、
- リサーチであれば
└ 調査した情報、前提条件、比較軸、参考資料 - 企画であれば
└ 企画案、相手の意向、制約条件、ゴールイメージ
こうした背景情報をまとめてAIに共有します。
そのうえで、
まずはアウトライン(構成案)を出します。
この段階では、完成度は求めません。
- 論点は合っているか
- 構造はわかりやすいか
- 抜けている視点はないか
ここを人が確認し、
「違う」「浅い」「もう一段掘りたい」といった判断を入れていきます。
このプロセスがあるため、
人間自身がリサーチ内容を理解していないと、この作業はできません。
AIは優秀ですが、
- 情報を取り違える
- 文脈を誤解する
- 意図とは違う方向に話を広げる
といったことが必ず起こります。
だからこそ、
意図を持ってリードし、方向性を修正するのが人の役割 です。
アウトラインが固まったら、
その構成をもとに、AIと一緒に肉付けを進めていきます。
- ここは具体例を足す
- ここは簡潔にまとめる
- ここは図解したほうが伝わる
こうした指示を出しながら、
試作 → 修正 → 判断 を高速で回します。
最終工程|AIで「伝わる資料」に仕上げる
ここまでで、
内容と構造がしっかり固まった状態 ができあがります。
その段階で初めて、
Genespark などのスライド作成AIに、
完成した構成と内容をプロンプトとして投げます。
すると、
- 見た目が整っていて
- 情報が整理され
- 読み手にとって理解しやすい
完成度の高い資料 を、一気に作ることができます。
この流れを取ることで、
「AIっぽい資料」ではなく、
意図と文脈が通った、使える資料 に仕上がります。
② ロゴ制作|自由度を持たせて“方向性”を見つける

ロゴ制作では、
最初から「これだ」という完成形を決めにいきません。
N-BRIDGEがやっているのは、
- 事業の理念
- 大切にしたい空気感
- 避けたい表現
- 使用シーン(Web、チラシ、SNS など)
といった 方向性だけを言語化 し、
Sora や Nano Banana などの画像生成AIに渡します。
この段階では、
あえて 自由度を持たせて、多めに案を出してもらう のがポイントです。
すると、
- 想定していたイメージに近いもの
- 少しズレているがヒントになるもの
- 自分では思いつかなかった方向性
が一気に可視化されます。
そこから、
- どれが近いか
- どこが違うか
- 何を残して、何を捨てるか
を人が判断し、
イメージに寄せていく作業 に入ります。
AIは「正解を出す存在」ではなく、
選択肢を広げる存在。
ロゴ制作では、その役割がとても重要です。
③チラシ制作|テンプレ × AIが、立ち上げ期の最適解になる理由

チラシ制作は、
実はかなりクリエイティブ負荷の高い作業です。
構成を考え、
情報量を整理し、
視線の流れを設計し、
デザインとして成立させる。
これを フルスクラッチでAIに作らせようとすると、
想像以上に時間も労力もかかります。
だからこそ、
N-BRIDGEではチラシを
「ゼロから作る」ことはしません。
前提|チラシをフルで作るのは、正直しんどい
チラシは、
- 情報量が多い
- 伝える順番がシビア
- 見た目の印象が成果に直結する
という性質があります。
そのため、本気で
キラキラした完成度や高いクオリティを求めるなら、
デザイナーにしっかりお金と時間をかけて作ってもらう方が良い
と、N-BRIDGEは考えています。
これは否定ではなく、役割の違いです。
では、なぜテンプレ × AIなのか
N-BRIDGEが支援するのは、
多くの場合 事業の立ち上げ期 です。
このフェーズで、
- 時間をかけすぎる
- 完成度を追いすぎる
- まだ検証できていないものにコストをかけすぎる
のは、正直もったいない。
だからこそ、
- Canvaなどのテンプレを使って土台をつくり
- AIに構成・見出し・情報の順番を考えさせ
- 人が言葉の温度と意図を調整する
というやり方を取ります。
テンプレ × AIで、何ができるようになるか
この方法を取ることで、
- 見た目の破綻が起きにくい
- 情報構造が整理される
- 試作と修正が高速で回せる
- 「まず出す」ことができる
という状態がつくれます。
これは、
完成度を下げるための手法ではなく、
スピードを上げるための選択 です。
N-BRIDGEの考え方
- 立ち上げ期は「正解を探すフェーズ」
- 本気のデザインは「伸ばすフェーズ」でやればいい
- 最初から100点を目指さなくていい
テンプレ × AIは、
事業を前に進めるための、現実的で合理的な解 です。
そして、
ここで得られた反応や手応えをもとに、
本当に必要になった段階で、
デザイナーに投資すればいい。
これが、
スピード感を重視するN-BRIDGEのチラシ制作のスタンス です。
④ SNS運用|AIは「撮る前」を一緒に考える相棒

SNSで重要なのは、
実は「投稿する前」の段階です。
写真や動画は、
結局 自分で撮らないといけない ケースがほとんどです。
だからN-BRIDGEでは、
撮影そのものをAIに任せるのではなく、
- どんな写真を撮ると伝わるか
- どんな構図が良いか
- どんなシーンを切り取るべきか
を、AIと一緒に考えます。
たとえば飲食であれば、
- お肉なら
└ ピンク色のきれいな刺しが入った部分を
寄りの構図で撮る - 仕上がりだけでなく
└ 焼いているシーンを動画で撮る
といったように、
「何をどう撮るか」までを具体化 します。
そのうえで、
- キャプションの書き方
- ハッシュタグの選び方
- 投稿の切り口
も、AIに相談しながら整えていきます。
AIはSNS運用において、
投稿を代行する存在ではなく、
迷いを減らすための相棒 です。
⑤ Web制作|対話で構成を固めてから、バイブコーディングへ

Web制作では、
いきなりコードを書くことはしません。
まずやるのは、
AIチャットを使った「前裁き」 です。
ここでAIに対して、
- どんな事業なのか
- どんな想いがあるのか
- 何を一番伝えたいのか
- 強みは何か
- 弱みは何か
といった要素を、
質問という形で引き出してもらいます。
このプロセスを通じて、
事業者自身の頭の中も整理されていきます。
必要な要素が出そろったら、
- ページ構成
- 情報の順番
- 読み手の導線
を整理し、
完全な構成案 をつくります。
その構成案をもとに、
Claude や Cursor などへ
順番にプロンプトを投げ、
バイブコーディング を進めていきます。
ここでもAIに丸投げはしません。
対話しながら、違和感を修正し、
一緒に作っていく感覚 を大切にしています。
⑥ 画像制作|方向性を伝え、案を出しながら磨いていく

画像制作についての考え方は、
ロゴ制作と基本的に同じです。
最初から完成形を決めにいくのではなく、
- どんな雰囲気か
- どんな世界観か
- 避けたい表現は何か
といった 方向性だけを伝えます。
そのうえでAIに、
- 複数案を出してもらい
- 近いものを選び
- 少しずつ寄せていく
という形でブラッシュアップしていきます。
AIは、
発想と選択肢を広げる存在。
人は、
- どれを採用するか
- どこまで寄せるか
を判断します。
この役割分担があることで、
イメージに合ったビジュアルを
スピード感をもって構築できます。
最後に|AIとどう向き合うか

ここまで見てきたように、
N-BRIDGEのAI活用は、とてもシンプルです。
- 方向性を決めるのは人
- 選択肢と試作を出すのがAI
- 最後に決めて、責任を持つのは人
この役割分担を、徹底しています。
AIは、
代わりに考えてくれる存在ではありません。
ただ、
考える前の準備を整え、
試すスピードを一気に上げてくれる存在 です。
だからこそ、人は
- 何を目指すのか
- どれを選ぶのか
- どこまでやるのか
といった、本来向き合うべき判断に集中できます。
AIを使うことで、
考えなくてよくなるのではなく、
考えるべきところに時間を使えるようになる。
この積み重ねが、
事業づくりの初速をつくり、
ロケットスタートにつながっていきます。
N-BRIDGEは、
AIと一緒に作りながら、
人だからこそ生み出せる、手触り感のある事業づくり を続けていきます。
▼ N-BRIDGE RADIO|#4を聴く [Apple Podcast / Spotify]

